成長期の筋トレはNG?部活指導者が知るべき現実的な導入法

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「成長期に筋トレをすると背が伸びなくなる」

今でも現場でたまに聞く話です。

私が中学生だった頃は、この認識がかなり広まっていました。

ただ現在のスポーツ科学では、

適切な指導のもとで行う筋力トレーニングは安全で有益

という見解が主流です。

成長期の筋トレに関する主要な知見↓

問題はここから先。

“適切な指導”を誰がどうやるのか?

これが現場のリアルな課題です。

高校でも専門トレーナーが常駐している環境はまだ少なく、小中学生の部活動ではなおさら。

フォーム指導ひとつ取っても、十分な時間を確保するのは難しいのが実情です。

しかも成長期の身体は、

  • 骨の成長が先行しやすい
  • 筋肉や腱が追いつかず張りが強い
  • 可動域が一時的に不安定になる

こうした特徴があります。

だからこそ、「筋トレは良いらしい」だけで進めると怪我のリスクが上がる

ここが落とし穴です。この時期のトレーニングは、競技力だけでなく「身体をコントロールできる自信」を育てる重要なフェーズ。

だから慎重に、でも止めすぎない。

そのバランスが鍵になります。

ここからは、現場で実際に重要だと感じているポイントを共有します。

まずはフォームの習得が最優先

成長期のトレーニング導入で最も重要なのは、負荷よりもフォームです。

結果を急ぐ子どもは多いですが、ここは指導者の腕の見せどころ。

現場での基本ルール

  • 最初は自重トレーニングのみ
  • 可動域をフルに使えるか確認
  • 左右差やブレをチェック
  • 反動や勢いを禁止

スクワットひとつでも、

✔ かかとが浮かない

✔ 膝が内に入らない

✔ 背中が丸まらない

これが安定しない限り負荷は増やしません。

経験上、ここを徹底した選手は高校以降の伸びが段違いです。

逆に早く重さを持たせたケースほど、どこかで停滞します。焦らせないことが最短ルートだと考えています。

痛みを言語化させる習慣を作る

成長期の選手は、そのほとんどが自分の痛みを説明するのが苦手です。

「なんか痛い」「変な感じ」

この状態で練習を続けるのが一番危険。

そこでチームで共有したいのが、

痛みの分類ルール

練習停止の判断をするのは以下のような場合

  1. プレー後の痛みが翌朝まで引かない
  2. 何もしてなくてもズキズキ痛い
  3. ピンポイントで痛む部分がある
  4. 左右であきらかに形がおかしいor腫れがある
  5. 痛みをかばって動きがおかしい

特に、

  • 膝の前面
  • 足首(かかと)

ここは成長期トラブルの多発ポイントです。

重要なのは、「成長痛だろう」で済ませないこと

現場ではテーピングやストレッチで対応する場面もありますが、悪化させるより医療機関への相談を優先する判断が安全です。

痛みを共有できるチーム文化は、それだけで怪我を減らします。

また、今のうちから自分の痛みと向き合える癖をつけるためにも、痛みの言語化を練習させてあげてほしいです。

意外と大人の方でも、スポーツをやってこなかった人なんかは、自分の体の痛みでも筋肉痛なのか怪我なのかわからないっていう人多いんです。

見逃されがちな“回復の遅れ”

怪我の原因となるオーバーワークのサインは、練習中だけでは見えません。

例えば、

  • 授業中の強い眠気
  • 集中力低下
  • イライラ
  • 食欲変化

ただ外部コーチには把握しづらい領域でもあります。

だからこそ、指導者・保護者・本人の三方向コミュニケーションこれが重要になります。

「最近疲れてない?」と聞くだけでも違います。

垂直跳びは最強の疲労チェックツール

フィジカル指導の現場で非常に使えるのが、

練習前の垂直跳び測定

理由はシンプル。

  • 神経疲労が反映されやすい
  • 全身の出力をチェックできる
  • 機材がほぼ不要

前回記録より大きく落ちていたら、

👉 疲労が溜まっている可能性大

その日は負荷を落とす判断ができます。これはパフォーマンス評価と疲労管理を同時にできる優秀な方法。

部活動レベルでも現実的に導入できます。

※ジャンプ力があまり関係ない現場(自転車競技部やレスリング部)でも取り入れていました。

指導で絶対に避けたいのは“防げた怪我”

プレー中の接触や事故はゼロにはできません。

でも、フィジカルトレーニングでの怪我は回避できる

ここは強く意識したい部分です。

疲労管理・フォーム確認・痛みの共有。

この3つをできる範囲で管理するだけで怪我の発生率はかなり下がります。

日本の育成世代では、この管理がまだ軽視されがちですが、ここを徹底したチームや部活ほど伸びる選手が増えるのは間違いありません。

現場で使える導入プラン(そのまま実践OK)

週の基本ルール

  • 週2回:自重フォーム練習
  • 都度:垂直跳びチェック
  • 練習前:痛み確認タイム30秒

指導フロー

  1. フォーム確認
  2. 垂直跳び測定
  3. 練習強度調整
  4. 終了後に痛みヒアリング

これだけでも安全性は大きく上がります。

まとめ

成長期のトレーニングは、

✔ 禁止ではない

✔ むしろ重要

✔ ただし管理が命

フォーム・痛みの共有・疲労チェック。

この3点を押さえるだけで、将来の伸び方は変わります。

育成世代の身体は“伸びしろの塊”。だからこそ、急がず、正しく育てたいところです。

それが結果的に、

  • ジャンプ力の伸び
  • 怪我の少なさ
  • 自信のある動き

すべてにつながっていきます。

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